@article{oai:bunkyo.repo.nii.ac.jp:00000211, author = {宮武, 利江}, issue = {1}, journal = {文学部紀要, Bulletin of The Faculty of Language and Literature}, month = {2006-10-01, 2009-02-02}, note = {本稿は、主として源氏物語の用例により、中古の「あぢきなし」という語の「核」となる語義を明らかにしようとしたものである。「あぢきなし」は「事が(自分の)思うようでない(そしてそれをどうすることもできない)」という認識を基本的な語義とする。そこには、「ままならぬものだ」と悟るニュアンス(諦観)や、「どうしようもない」と嘆くニュアンス(慨嘆)、時に後悔の気持ちを読みとれることがあり、他者が原因であるときは不満・不快、自分が意図していなかった・期待外れだ、という不本意な気持ちをあらわすこともある。また、「相手が思っていることが事実・現実と違っている」として、他者の行為を「見当違い・心得違いである」と評する(批判・非難)、あるいは他者の行為を妥当でないものとしてたしなめる(指導・諫言)場合がある。さらに、副詞的に下接する用言にかかり、「どうしようもなく」という意味をあらわすこともある。以上の点で、同じく「つまらない」と訳されることのある「あいなし」(正当な理由がない)、「すさまじ」(客観的な基準・前提に照らして合致しない)とは「不快」の根拠が異なっている。}, pages = {100--77}, title = {「あぢきなし」の基本的語義}, volume = {20}, year = {} }