@article{oai:bunkyo.repo.nii.ac.jp:00002954, author = {末田, 美香子}, issue = {2}, journal = {文学部紀要, Bulletin of the faculty of Language and Literature}, month = {2015-03-01, 2015-03-01}, note = {本研究では、田中・スペンサー=オーティー・クレイ(2004)、大浜(2011)により、従来の先行研究の指摘による「日本人は謝罪が多い」という特徴が見られなかった相手の誤解や外的要因に基づく「言われのない非難」場面を取り上げ、日本人社会人、日本人学生、及び留学生の言語行動の特徴とその背後にある意識について「フェイス(face)」(Brown & Levinson1987)、及び「フェイスワーク(facework)」 (Ting-Toomy1994) の観点から分析、考察した。調査は、相手誤解場面、外的要因場面について、対友人・先生を設定し、談話完成テスト、及び「責任の所在」「謝罪の必要性」についての評価尺度によって行われた。その結果、謝罪表現は、日本人全体として少ないとは言えず、従来の先行研究の指摘が当てはまった。場面別では、相手誤解場面において3者の値に一定の傾向が見出された。日本人社会人は、相手誤解場面の友人に対して「謝罪の必要性」が低いと考え、相手の「ポジティブフェイス(positive face)」を脅かす言語行動をとるのに対し、日本人学生は同場面の先生に対して同様の傾向があり、友人に対しては互いのポジティブフェイスを脅かすのを避ける傾向があった。これらをフェイスワークの観点から考察すると、1)日本人社会人は友人に対して先生ほど「相互扶助的なフェイス保持」(熊谷2013)を期待していない、2)日本人学生は、先生に対しては立場上それが期待できず、友人に対しては互いにこのやりとりを避けようとしているのではないかと考えられる。一方、留学生は、全体的に日本人よりも「責任や謝罪の必要性がある」「母国よりも日本における方が謝罪の必要性がある」と考える傾向があり、「日本人は謝罪が多い」というステレオタイプが意識されていることが窺えた。相手誤解場面の言語行動は、先生に対しては相手のポジティブフェイスに訴えかける傾向があり、友人に対しては自分のポジティブフェイスを保つ言語行動が少ない傾向があった。}, pages = {1--18}, title = {誤解や外的要因に基づく言われのない非難に対する言語行動 : 日本人社会人・日本人学生・留学生の比較から}, volume = {28}, year = {} }