@article{oai:bunkyo.repo.nii.ac.jp:00004186, author = {長尾, 慶子}, journal = {研究紀要, Annual Reports of Studies}, month = {2002-01-01, 2012-01-13}, note = {調理による様々な加熱操作により、食材内部の伝熱現象に違いが生じ、分散系である食材の成分や状態に由来した複雑な諸現象があらわれる(Nagao et a1,1997)。すなわち生体起源の食材には熱応答性の高い各種素材が水に溶存あるいは分散した状態で存在しており、それらの多くが温度の上昇とともに相転移や状態変化をすることで、食材に様々な性状を付与し食物のおいしさに関与している。食材内部における発熱・吸熱現象のミクロ的な解析については、示差熱分析(DTA)や示差走査型熱量分析(DSC)による熱分析が広く知られているが、加熱中の熱の出入りが食材内部の温度変化に与える影響については知見に乏しい。著者らは.調理過程で起きる諸現象をより理解しやすくするために,加熱操作を「食材の複雑な成分因子」と「加熱方法の多様な操作因子」とに分け、それぞれについて単純化したモデル系を設定して一連の実験研究を行なっている。これまでに,加熱面から食材内部一次元方向各位置の温度と加熱時間との関係が簡単な指数式にしたがうこと、およびこの指数式の時間定数と食材の熱物性値の一つである熱拡散率との間に一定の相関関係が認められること等の知見を得ている(長尾,1999;Nagao and Matsumoto,1999;Nagao and Matsumoto,2001)。また、食材モデル系を用いた実験から算出した熱拡散率が食材中の水分量に対応して増大する傾向にあることを確認している。(Nagao and Matsumoto,1999)。  現在、食材中の熱移動に関する情報の拡充を図るために、加熱装置を改良して食材内部一次元方向の測温位置を増設し各種実験を継続中である。  本報告は、実際の調理加熱中に起きる食材成分の状態変化のうち、脂質の融解,たんぱく質の熱変性,多糖ゲルのゾル転移,および小麦粉ドウの膨化現象に注目し、それらと食材内部の温度変化との関係を知るために行った実験結果である。あわせでクリープメータを用いて一定応力下でのクリープ挙動の測定を試みているので、その結果も報告する。}, pages = {7--14}, title = {加熱調理における食材成分の相変化}, volume = {45}, year = {} }