@article{oai:bunkyo.repo.nii.ac.jp:00007368, author = {小林, 稔 and 具志堅, 太一 and 嘉数, 健悟 and 佐藤, 正伸 and サトウ, マサノブ and Sato, Masanobu and 砂川, 龍馬 and 喜屋武, 享}, issue = {別集}, journal = {教育学部紀要, Annual Report of The Faculty of Education}, month = {2019-03-01, 2019-03-16}, note = {一般的に「賞賛」や「ほめること」の教育効果が認められているにも関わらず,授業における子ども同士の「ほめ合い」について,その効果を明らかにした学術的な研究はほとんどみられない.そこで本研究では,小学校高学年体育授業のハードル走と走り幅跳びの混合種目において,子ども同士の「ほめ合い」を積極的に取り入れ,有能感を向上させることで,内発的動機づけの程度が高まるとする基本的な仮説をたて,それを実証的に明らかにしようとした.さらに,仮説の検証にあたっては,授業分析の評価の妥当性を高めるため,現実的に学校現場で実施可能な質的・量的解析を交えたミックスドメソッドによる分析を試みた. 質的分析の結果から,友だちからほめられた動きや技能の長所をより伸ばそうとする意欲は,あまりみられなかったのに対し,自身の動きや技能の課題を改善していこうとする意欲は多く見受けられた.また,高い達成動機も確認することができた.このことは,量的分析による結果にもあらわれた.すなわち,今回の条件でのほめ合いでは,有能感は統計的に有意に向上せず,高まる傾向にとどまったのに対し,失敗不安については,統計的に有意に高くなっていた.したがって,動きや技能だけに目を向けたほめ合いは,有能感に関して,若干向上する傾向はあるものの,それ以上に,自分の技能の欠点・課題をクローズアップさせ目標を立てる特徴を有することが判明した.これまでの研究における教師から子どもへの賞賛の言葉がけについては,単にほめるより,具体的な動きや技能をほめることが推奨されていた.しかし,バランスのとれた運動意欲の喚起という視点から,ほめ合いを主眼におく今後の体育授業を考えると,技能に焦点化するほめ合いは良いにしても,今まで以上に友だちからほめられたことをより伸ばしていく点を強調することや指摘された課題がいかに改善されたかをほめ合うことがより重要であることが明らかになった. また,本研究ではミックスメソッドを主たる方法論として取り入れたが,質的・量的分析のエビデンスを補完し合う役割を果たしていた.よって,未だ一定の課題はあるものの授業分析にあたっては,体育授業に限らず,有効な手段・方法論としてミックスメソッドを提唱することができる.同時に,学校現場においてより一層現実的で,実施し易いミックスドメソッドについて検討していく必要がある.}, pages = {185--197}, title = {小学校高学年体育授業における「ほめ合い」が運動意欲に及ぼす影響:ハードル走と走り幅跳びの混合種目を対象としたミックスドメソッドによる分析から}, volume = {52}, year = {} }