@article{oai:bunkyo.repo.nii.ac.jp:00007433, author = {石黑, 美男}, journal = {教育学部紀要, Annual Report of The Faculty of Education}, month = {2018-12-20, 2019-03-26}, note = {筆者は,江戸時代後期から昭和50年代に至る長期間に亘って家業を継承・発展させた金工家・海野一族について研究を続けているが,本稿では,幕末・明治に活躍した海野盛寿(1834〈天保5〉年~1896〈明治29〉年)を取り上げた.まず,盛寿の創造の軌跡を辿ることにより,維新による失業の危機を克服するために,金工の新たな可能性を探究した彼の強靱な精神力と旺盛な行動力を確認することができた.次に,盛寿の画稿から主題を解明し,表現の特色を探ることにより,彼の豊富な知識,画面の形を生かした構成力,精緻な描写力を検証することができた.続いて,廃刀令公布(1876〈明治9〉年)以後に制作された作品を調査することにより,彼が刀装具に見られる伝統的な意匠を脱して,欧米の流行を意識した斬新なデザインの創造にも取り組んだことが判明した.本研究を通して明らかとなった,盛寿の激動する世の中において活路を模索する積極的な姿勢と柔軟な思考力は,急速且つ複雑に変化している現代を生きる我々にとっても参考になると思われる.一方,今回取り上げた画稿には,刀装具を所持した武士の思いが込められている.一部には今日の一般的な価値観とかけ離れたものも存在するが,彼等の思想は,今後,人々が人・物・自然等との関係を見つめ直す上で大きな示唆を与えると考える.}, pages = {213--229}, title = {金工家・海野盛寿による幕末・明治のデザイン}, volume = {52}, year = {} }